よくある質問

Q. 研究内容はどのように決まりますか?

A. ラボの研究内容をベースに、個々が興味を抱いている内容と相談しながら決めます。

研究室の研究と、その流れの中で皆さんの希望を盛り込めるように相談して決めていきます。原則としては各メンバー、一人一人がテーマをもって研究を進めています。各人の興味は、研究をするうえでの大きなエネルギーになりますので、大切にしたいと思っています。その興味を私たちの研究の流れと上手に照らし合わせて生かしてほしいと考えています。

Q. 今までの経験がこのラボの研究テーマと違うのですが?

A. ラボの研究への強い興味と探究心があれば、相談にのることができます。

現代はとても変化の早い時代です。たとえ一見して現在のラボの研究内容に入っていなくても、思わぬ接点が見つかるかもしれません。たとえば機械学習やビッグデータなどはうまく使えば、脳計算、脳情報や脳解読など、これからの脳科学の重要な切り口です。実験脳科学と理論脳科学の協同から、融合脳科学、神経経済学、計算精神医学などの新たな学問の胎動が起きています。今までの研究分野が異なっていても、私たちでは思いもよらない面からの示唆を与えてくれることになるかもしれません。ラボの研究テーマと何か接点を見いだせそうだと思ったら、または自分にはこんな強みがあるという場合はぜひご相談ください。ただし、未経験の分野に飛び込む覚悟と努力、そしてラボの研究の流れとの関連を一緒になって創る意欲はお願いします。また、そのための基礎学力と、科学的考え方の共有は必要だと思います。

Q. すでにポスドクなのですが、ここのラボで研究することはできますか?

A. ラボの研究内容への興味と意欲のある方であれば歓迎します。

「Q.研究内容はどのように決まりますか?」のところでも書いたように、当ラボの研究の流れとすり合わせながら、各人の興味と力を十分に活用してほしいと思います。研究への強い意志と意欲を持ち、一緒に当ラボで研究を進めて行こうと思う方は「ポスドクをめざす方へ」を参照してください

Q. 研究をするうえでどんな心構えが必要ですか?

A. 研究を続けるという強い意志が必要です。

研究とは、興味深い重要なことを、たとえ他の人がちょっと無理と思っていたとしても、研究として可能な設問に変え、それに説得力をもって答えることです。その過程の苦労の中に、また、その成果を報告するときに、楽しさがあります。でも楽しいことばかりではなく、苦労も多いものです。そんなとき、強い意志や、やりとげようという熱意が突破口を開きます。研究の過程では、下調べ等の準備や考察または実験を続けるなどの作業が続くこともあります。地道な努力や、成長しようとする姿勢が大切です。
研究の世界の入り口にいる人は、特に学ぶ気持ちも重要です。興味のあることを単に知りたいと思うことと、それを研究として実現できるようになることは違います。小説を読んで感動することと、人を感動させる小説を書けるようになることは違うのと一緒です。研究はいわば未開の地への航海です。ある方から学んだことですが、研究室は1つの大きな船のようなものです。ある到達点をめざして皆で協力しながら航海をするのに似ています。私たちは同じ船に乗り、一緒に目的に向かって行くことになります。船をうまく操ることができるようになるには、最初のうちはtrainingが必要です。個人の能力と同時に、ともに航海するためのコミュニケーション力や協調力を伸ばすことが大切です。ともに学びながら、いずれは皆さんも自分の船で大海原に漕ぎ出してほしいと思っています。

Q. 土日は休みですか?

A. 特に決まりはありませんが、必要な時には研究をしています。

土日に特に来なければいけないという決まりはありません。人生は楽しむべきで、休むべきときにはしっかり休むことも大切です。当ラボのメンバーも休む人は休んでいます。ただし研究においては、時として曜日を問わず必要な作業が発生することもあります。学会発表や論文投稿の追込みの時や、作業の進捗の遅れを取り戻す必要が出てくる時の場合もあるでしょう。あるいは、もっと研究を先に進めたい、成果を得たいと、自ら進んで作業をしている人もいます。プロフェッショナルとしての研究者の成功は、成果と成長への意欲の差で決まるというのが事実であると思います。

Q. 朝は何時頃に来て、何時頃に帰っていますか?

A. 特に決まっていませんが、メンバー同士が議論する時間はもちたいと思っています。

研究をするにあたって、企業のように朝は必ず何時に来て何時まで仕事をするという決まりはありません。ただ実際に来ていただくときに利用する制度によっては時間設定がされている場合もあります。朝早くから来ている人や、遅めに来て遅く帰る人もいます。おおよそ9時半~19時位の人口密度が高いです。一方、ラボミーティングの開始時間あるいはその時々のイベントに合わせてラボに来るといったことは当然求められます。また、一緒に研究を進めていく上で、研究についての議論を行うためにメンバー同士が顔を合わせる時間は必要だと考えています。自分の都合だけではなく、相手の都合も考える配慮があってほしいと思います。また、共同で研究をするうえでの人としての分別は必要だと考えます。

Q. 英語力はどの程度必要ですか?

A. 必須ではありませんが積極的に英語を学ぶという姿勢は必要です。

現代では、英語は研究者として活躍するためには事実上不可欠だといえます。実際に、外部の学会で英語の発表を聴いたり、または英語で発表したりする機会は多くあります。私たちの研究所では、世界中からの研究者の訪問やそのセミナーなど英語でコミュニケーションする機会も多くあります。また、ラボにも海外からの研究員が所属しています。国際的な感覚を養うためには恵まれている環境です。最初から英語ができる必要はありませんが、せっかくの環境を利用するためにも、積極的に英語を学ぶ姿勢はあってほしいと思っています。

Q. ラボのセミナーはどのくらいありますか?

A. 週1のペースでラボミーティングを開催しています。

週1ペースのラボミーティングでは、ラボの各メンバーが、研究の進捗を報告したり、もちまわりで論文の報告・議論をするジャーナルクラブを行っています。ミーティングを通じて、ラボメンバー間の相互理解やコミュニケーションを深めています。なお理研脳センターでは毎週、外部や内部の人による様々なセミナーやミーティングが活発に開かれています。興味に応じて、積極的な参加を薦めています。

Q. 研究環境と予算について教えてください。

A. 研究に必要な設備と環境は整えています。

ラボでの研究がスムーズに行えるような予算とできうる限りの設備は用意しています。また、そのような環境を保てるように、研究費の確保に日々奔走しています。ちなみに、fMRI実験はかなり費用がかかるので、やりたいだけですぐに実験をはじめるわけにはいきません。同じ時間と費用をかけるなら、質の高い研究をしたいと考えています。せっかく得た研究費が無駄にならないように、きちんと研究していきたいと思います。

Q. 外部の学会には参加できますか?

A. チャンスがあれば参加していただきたいと考えています。

学会に出ることで、良い経験を積んでください。学会に参加し、他の研究者と交流するのは刺激になります。特に、自分の研究を発表し、優れた研究者からコメントをもらうことは大切です。色々な面でご本人の成長や、研究の大きな飛躍につながります。まずは、学会参加からだとは思いますが、いずれは良い研究成果をぜひ学会発表して欲しいと思います。しかしながら、学会なら何でも希望すれば参加や発表が可能ということではありません。ご本人の研究ステージや学会の質、様々なスケジュールや予算などを考慮して、個別に決めていくことになります。なお時折開かれる、あるテーマに焦点をあてた、一流の研究者が集う小規模なミーティングで成果を発表するのも良い経験になります。ぜひ、一緒に良い機会を作りましょう。

Q. 博士の学位を取るにはどの位の時間が必要ですか?

A. できる限りスムーズに学位の取得ができるようにサポートします。

基本的には、大学院で学位を取る場合と同じです。学位取得までの基本的な最小年数は、博士課程(後期)では3年です。なかには、もう少し時間がかかる場合もあるかと思います。たとえば、別の分野から来て、ここで行う研究のバックグラウンドやテーマへの慣れが必要な場合、博士課程でヒトfMRI実験を始めて行う場合などは、4年程度かかったとしても特に不思議ではありません。もちろん、大学や所属する研究科での学位取得の要件の規定を満たすことは当然必要です。いくら早く学位を取りたいと望んでも、望むだけでは取ることはできません。本人の努力は必要不可欠です。本人が努力を惜しまなければ、こちらもできる限りのサポートは行っていきます。

Q. 研究室を見学することはできますか?

A. 面談の際に見学することは可能です。

私たちの研究室で一緒に研究をすることになれば、一緒に長い時間を過ごすことになるので、事前にラボの雰囲気を知っていただくことは大切だと思っています。ですので、面談の際に見学いただければと考えています。面談は、私たちの研究室と、本気で研究を希望される方とのお見合いのようなものです。その過程で研究室を見学いただければと思います。
なお、見学とは異なりますが、理研CBSは夏にインターナショナルサマースクールを実施しています。インターンシップに申込み後、採用されれば私たちの研究室で研究体験ができます。私たちの研究活動に直に触れることのできる絶好の機会かと思います。

Q. 研究室で何かイベントはありますか?

A. 各種行事にそれぞれのメンバーが参加しています。

ラボ開催のミニシンポなどでは、開催後にスピーカーの方を囲んで話し合いの場を設けたり、夕食会を行ったりしています。ラボのメンバーがラボを卒業する際には、お茶会を開催して別れを惜しんでいます。その他にも、ラボのメンバーの中には理研内のサークルに入って、活躍している人もいます。
また、理研の脳研究センターでは、メンバーのコミュニケーションの場として、月に2回程度、金曜日の夕方に、軽食と飲み物を用意したイベントを行っています。他に、年1回のリトリートもあります。ぜひ、他のラボの方とも積極的に交流を深めていただければと思います。

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